昨日、気づけた。宝物の存在。
この2カ月、迷子になってた。迷路のなかにいるようだった。
それは、その宝物を手放してしまったからだって、昨日ようやく気づけた。
それは、子供のころ、手にしたおもちゃのようで、なつかしいような、
あたたかいような何か。
もう、いらないって捨てようとしてた。
でもそれがないと、迷子になるんだ。
自分の現在地を見失うんだ。
自分がだれか、忘れてしまうんだ。
その「宝物」、忘れたほうが楽だと思ったのに。
忘れると迷路に入り込んでしまう。
まるで星を読むかのように、わたしはそれを頼りにして、ここまで歩いてきたんだ。
迷路を抜けた私は、もといた場所にもどってきた。
離れようとした、スタート地点に帰ってきた。
捨てても、捨てても、消えてくれなかった。
抱きしめると自分がだれか思い出した。
よかった。帰ってこれて。
よかった。無くならなくて。
もうここから離れない。
それは心の奥の、一番奥のとびらのなかで、いてくれるから。
私を守ってくれるから。
だからもう離さない。もう迷わない。
あなたが歌ってくれたように。
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