まなざし

「まなざし」

SUPER BEAVERの新曲。

まさに目が覚めるような直球ストレート。

みんなが思ってても言えないことを曲にしてくれた。


「好きか嫌いかなら好きだよ。でももっと優しさがはびこって」

「折り合いつかない憤りをわりきらないで真っ当に悩んであがくから笑える」

この曲は、この世界へ時代へ向けたもの。

もう本当に笑えない世界になってきたよね。本当に。

もう向き合うのもしんどいよ。これがみんなの本音かもしれない。

でも向き合わないのは・・不正解だよ。

あなたが考えるのをやめれば、ますます世界は闇にのまれていく。


どんな「まなざし」で世界を見ているの?

そうこの曲は問いかける。

あなたの立ち位置は?半径何メートルまでがあなたの世界?

どこまでをどうみつめているの?


どんな「まなざし」でこの世界をみつめるのかー

その連なりがこの世界を形づくっている。


「希望になり得るのも愛を伴う情だって信じたい。信じる以外に希望はない」

すごくまっすぐな歌詞。

本当にまっすぐこの世界と対峙して紡がれた言葉。

希望は愛だと歌う。希望は人間の心だと歌う。

逆を言えば、すべての問題は人の心が引き起こしたものだ。

「心こそすべて」

これはもう、真剣に世界をみつめて生きているすべての人の共通認識だと思う。

宇宙も地球も、今日も正しく人間を生かすために動いている。整然と動いている。

不協和音を出して、狂っているのは人間の心だよ。

小学生のように率直に素直にこの世界にみつめたら、自ずと見えてくる真実。


「騙し絵みたいな今日に足りていないのは愛だよ。もう生々しい意味で」

すごい歌詞だなぁって思った。

騙し絵とは、

「見る人の錯覚を利用していろいろに見える絵。特に、部分的には自然に見えても、全体では無理な空間的配置に描いた絵。例、溝を流れ下る水を追って行くと、いつしか元の所に注ぎ落ちる絵。」のこと。


現代アートでいくつか見たことがある。

みんな錯覚しながら、この世界を生きている。ここから見たらまっすぐな線も、違った人が見たら曲がっている。怖いね。もうひとつの世界をシェアすることも叶わなくなってきた。

ネットやSNSのなかで、違う真実がいくつも形成されて・・どれが本当かわからなくなってきた。錯覚して騙されるのが当たり前になってきた。騙し絵にいくら目をこらしても、本当の姿は見えない。

みんな、騙し絵みたいな世界をみつめて生きている。

もう複雑すぎて見ることもやめているのかもしれない。そして思考停止に陥る。思考できるほどの希望もないのかもしれない。


「絶望なんか絶対するなよ」ってビーバーがこの曲で叫んでくれているように感じた。

希望と絶望のせめぎあいのなか、私たちは生きている。

どちらへ向かうのか・・

まだ賢明な選択をする余地が残されていると信じたい。

人間を信じたい。

子供のようにまっすぐこの世界をみつめたい。

みつめる方法は・・私の場合、音楽だった。

なかなか見えない本当のことをアートに教わってきた。

私なりの真実をつかんできた。真実はいつも泥のなかにあった。

海底に沈む真珠のように、深く潜らないと手にできないものだった。

それには息を止める苦しさを伴う。


騙し絵のなかで、だまされないように生きるのは時代に逆行することでもある。

流されない勇気。強さ。息を止める覚悟。

この世界をみつめる意志。

意志があれば、きっと「本当の姿」をみつめることができる。

ビーバーがこの曲でくれた心意気に私も連なるよ。

本当のことを歌ってくれてありがとう💙

優しい「まなざし」で世界があふれますように💙

keep your hope in mind







リリカ エメラルド

Lylica Emerald シンガーソングライター Lylicaのオフィシャルサイトです ブログ→https://ameblo.jp/cocoania twitter(X)→@Lylica_Emerald instagram→lylica_emerald