この一日を何で満たすか。
人それぞれだよね。
今日を何で満たすかが積み重なって、未来の自分をつくっていく。
そう思うと、なるべく意味のあることで満たしたいなって思う。
alana davisのアルバムをダウンロードして、昨日、今日聴いた。
alana davisに出会ったのは、彼女のアルバム「 blame it on me」の
CDを昔、アメリカ人の友達から借りたのがきっかけ。
初めて聴いたときは、全く理解できなかったのを覚えている。でも何回も何回も聴いているうちに、めちゃくちゃはまった。大好きな一枚になった。
当時は借りたCDをMDに録音して聴いたんだけど、それがよかった。
一回聴いてわからなくても、MDという物が手元にある。録音したという手間もある。
「もったいない」という気持ちが働いて、「もう一度聴こう」という行動をとることができた。結果、大好きになった。
でも今の時代。友達にすすめられてストリーミングで聴いたらどうだろう。
一回聴いてわからなかった。としたら、もう一回聴くかな。。
聴かないよね。みんな。私はたぶん聴かない。ほかの音楽がいくらでも流れてくるから。
だから、もしストリーミングでalana davisに出会ってたら、彼女の音楽にはまることはなかったかもしれない。という事実に気づいて「もったいないなぁ」って思った。
今の時代、自分にとって新しい、「理解できない」音楽に出会うことはきっと難しい。
私には「理解できない」音楽をCDやMDで繰り返し繰り返し、聴くことでわかるようになった経験がたくさんある。
CDという物がそこにあって「もったいない」から何回も聴いちゃうんだよね。
そしてそういう作品ほど、深みがあって自分にとってのMUSTの一枚だったりする。
今の子たちはそういう「音楽的探究」ができないのかもしれないー
そう思うと
ああぁーもったいない!!!
と心のなかで叫んだ。
ストリーミングやyoutubeー
いろんな音楽に出会えるのはすごく大きな利点なんだけど、それが欠点でもあるんだよね。
ひとつの音楽を聴きこんで、わからない音楽がわかるようになる。そういう経験がきっと減っている。そう考えると、「音楽的探究」をして音楽という底知れない沼にはまる人たちはきっと減少しているのでしょう。
それを思うと流行る音楽もきっと変わってくるよね。
フォーマットが変われば、中身も変わっていく。いつの時代も起こってきたこと。
一度聴いてわからない音楽は、時代に取り残されていくのでしょう。
そしてこういう心配をする私も、この時代には古い人間なのでしょう。
でもそうやって音楽の豊かさが失われていくとすれば、これほど残念なことはない。
深い音楽体験をする人間がいなくなれば、「本物」がなくなっていく。
alana davisはまさに「本物」。天才。スーパーかっこいい。
でも彼女は4枚しかアルバムをリリースしてない。
メジャーレーベルに嫌気がさして、自主レーベルをつくったり、けっこう大変な思いをしていたみたい。それがもしアルバムを多くつくらなかった原因だとすれば・・・
あぁーもったいない!!!
とまた叫んでしまいました。
世の中もったいないことだらけだね。
とにかく「本物」が勝ってほしい。本物の音楽が、この時代に響いていてほしい。
それが私を救ってくれたから。
0コメント