先日読んだSUPER BEAVERの渋谷さんのインタビュー。
感動した。
「自分のため、誰かのためっていうのが少しずつ結びついて、一緒くたになってきた。そういうところに今、半歩踏み出せている」
「自己と他者の調和」は私にとっても重要な人生のテーマ。
「自分のためが誰かのため」ってなかなか結びつかないような世界に私たちは生きている。
自然にはそこへたどり着けないような世界に生きている。
「自分のため」と「誰かのため」が重なり合う。
それができれば、きっと世界は平和になる。きっと心穏やかに生きられる。
充実した生を生きられる。
だけど、私たちはそうした世界には生きていない。
「自分のため」と「人のため」がぶつかり合う世界。
「自分の利益と他人の利益が衝突する」
戦争のねっこにはこの考えがあると思う。
戦争の種は私たちの日常に潜んでいる。
私たちが子供たちに教える「ひとつひとつ」に潜んでいる。
つまりは、「あなたの思考」のなかに潜んでいる。
私たちはゼロサムゲームのなかを生きている。
相手に与えると、自分が損をする。
相手が1増えれば、自分は1減る。自分が2増えれば相手は2減る。
1+1=2はない。
「相手も自分も得をする」ことはない。
常に「奪い合う」という考え方。
それがゼロサムゲームなんだけど、それは特に政治の世界で顕著で、
他国の利益と自国の利益が常に衝突しているような世界に私たちは生きている。
激しい競争のなか、人類は限られた資源を奪いあって生きていると言っていい。
思えば、学校でも、やたらと競争させられた。
ライバルを蹴落とす方法をいろいろ伝授された。
特に高校は進学校だったから、すごかった。
代わりに「他者といっしょに生きる方法」を、「他者への思いやり」をもっと教えてほしかった。他者の幸せは自分の幸せだということを教えてほしかった。
学校という場所はそういったことを、少しも教えてくれなかった気がする。
ただ「社会の歯車」となるための訓練をひたすら受けていたような気がする。
「共に生きていく」ことについてもっと教えてほしかった、と大人になった今思う。
子供の心が素直にすくすく育つような土壌ではなかったな、と正直思う。
今、人類はまるで滅亡に向かって暗闇へと一歩一歩進んでいる。
大規模なパラダイムシフトが起こるしかないのかなぁと思ったりする。
パラダイムシフトとは、その時代に当然とされていたものの見方や価値観、常識が劇的に変化すること。
歪んでいるのは人の思考の在り方だと思う。
科学を使いこなすだけの知恵がない。科学が進むほどに、逆に人間の首を絞めているかのような時代。
宇宙へ行けても、スマホを持っていても、温暖化を止める知恵を持ち合わせていない。
科学じゃないよ。人類を救うのは。。
未だに科学による解決を探るような人類の姿。
AIやロボットに夢を託すような姿。
そこに強烈な違和感を感じるのは私だけではないと思う。
もう、ちぐはぐにみえる。やってることが。
科学や経済の発展が人類を救うという進歩主義は、もう限界に来ている。
「科学が進むほど、人間は幸せ」なんてもはや妄想にすら感じる。
気候変動によって何万もの人が命を失い、家を失い、生活を失っていく。
悲惨な戦争もなくならない。
科学は為すすべなく、それを眺めている。
変わるべきは人間。人間の心。
「自分のため」は「人のため」って考える人が増えれば、きっと世界は変わる。
戦争はなくなる。
「自分さえよければいい」がきっと戦争をつくる。
今、人類はきっとギリギリの分岐点にいる。
まだ間に合う地点にいる。
滅びの道から引き返すことができるかどうか。
それは人間にかかっている。
私たちひとりひとりの良心にかかっている。
人間が壊してしまった世界。
それを修復できるのも人間だけ。
そう思います。
0コメント