「ユグドラシル」
言わずと知れたBUMP OF CHICKENの名盤。
久しぶりに聴いた。やっぱり凄まじかった。
私にとって、とてもとても大切な一枚。私の人生に突き刺さった一枚。
初めて聴いたとき、驚いたのを覚えている。ギターが芸術的で。
数えきれないほどのギターロックを聴いていたのに「新しい」って感じた。
絶妙なアルペジオが、奇跡のようにキラキラと響く。
ギターだけじゃない。ベースの動き方やドラムの響き方も新鮮だった。
スネアの音が一曲一曲違うんだよね。
ここまで楽器を聴かせるJPOPは初めてだったし、世界最高峰の一枚だと思う。
たぶん100年後も残っているアルバムだと思う。
藤くんも墓場までもっていくなら、このアルバムを選ぶんじゃないかな。
トム・ヨークは「究極的には音楽は自分を無にすることなんだ」って語っていたけど、このアルバムで藤くんは「無」になっていると思う。音楽にすべてを委ねていると思う。
「ユグドラシル」とは北欧の神話に出てくる「世界樹」のこと。
「世界を支える大樹」ーそんな壮大な名前が、驚くほどぴったりくる作品。
このアルバムで藤くんの世界に触れた。魂の深淵に触れた。藤くんの魂の温度が心地よくて、何度も何度も聴いた。私の魂に刻まれた音楽。
私は音楽で息をするタイプの人間なんだけど、このアルバムは世界と私とをつなぐ新しいチューブになってくれた。20代のころ、ちょうど日本語で曲をかき始めたころで「日本語でも何だって歌えるんだ」って衝撃を受けた。私のインスピレーションになってくれた。
私という存在に楔を打ってくれたような気がする。「私もこの世界で生き抜いていこう」ーそんな勇気をくれた音楽。
奇跡のような一小節に何度も出会える、神曲だらけのアルバムなんだけど、なかでも「同じドアをくぐれたら」のアレンジが凄い。もう神秘的。「クラシック」と言っていいくらい。
歌詞もメロディもすべてが神がかっている。
このアルバム自体が神話みたいなんだよね。
藤くんの魂の物語。
あらゆるクリシェをくぐり抜けて、それなのに「スタンダード」といえる響きを持つ音楽。
音が気持ちいい。まだエレクトロを使う前、生楽器だけであらゆる方法を模索し、駆使してつくられた音楽。もちろん今のエレクトロな曲もすごく好きなんだけど。
私は洋楽にはまりすぎて、10代のころ「なんで英語圏に生まれなかったんだろう。そしたら英語の曲を生で直接的に聴くことができたのに」なんてよく思っていた。
でも「ユグドラシル」に出会って「日本に生まれてよかった!!」って心から思った。
このアルバムを完全に理解できて「幸せだ!!」って。
自分の歴史だよね。音楽って。
自分の血肉になってくれたのがこのアルバム。
今日聴いて、改めて「凄いな」と思った。歴史に残る一枚。
藤くんという天才が、日本に生まれてくれたことに感謝。
これからも聴き続けます。
ありがとう💙
この作品に出会えて、本当によかった💙
I'm grateful to meeting such great work from the bottom of my heart.
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