昨日、曲をかいて私は私のかたちを確かめるために音楽してるんだなぁって
感じた。
「自分のかたち」一瞬一瞬変わっていく。コントロールがきかない。
自分ひとりではわからない。「他者」が必要となる。
曲をかくって私にとっては他者と交わること。交信すること。
外界とコミュニケートすること。
電波を送って、かえってきたものをかきとめる。
「他者」は自分のなかにもあるから。
それはつまり、いろんな人から今まで受け取ってきたもの。
その集合体が自分のなかで存在していて、常にゆらいでいる。
他者から受け取ってもわからなかったもの。自分のなかに吸収されたもの。
心の見えない世界でずっとうごめいている。
そうした暗闇から形をみつける。そういう感じ。
自分という形をみつける。
それはきっと特別なことではなくて、みんながしていること。
いろんな「他者」ー「自分とは違う存在」に触れて、みんな自分を確かめている。
そして、それが生きるということなのかもしれない。
好きな人がいるといいね。
その人のことを想って自分について考えを巡らせる。
自分との距離を測って、落胆したり、嬉しくなったり。
自分との違いに気づいて自分を再確認したり。
心がゆれる。広がる。
ゲーテは70歳過ぎてからも恋をしてたそうだけど、
そうやって自分を発見し続けたのかもね。
恋のエネルギー。
いいことばかりじゃないけど、芸術を生み出す原動力でもある。
恋をすると人生の不思議さにも思いをめぐらせる。
昔、恋愛についての本で
「どんなに武骨な男でも恋におちればわけもなく涙を流す」
ってあった。
私、恋してなくてもラブソングかけます。
そういうフィーリングは常に自分のなかにある。
せつなくて甘い。そういう感情。
昔、仕事でめちゃくちゃ嫌なことがあって
それをラブソングに変えて曲をかいた。
「抱きしめて」って歌う甘い曲。
ふふ。恋のフィーリング、悪くないよね。
でも実際に恋をすると、いいことばかりじゃないよね。
でもそういう不可解で運命的なものにすがって生きるのも悪くない。
いろんなアーティストがうなずくと思うよ。
ゲーテみたいな(笑)
「自分のかたち」は死ぬまで変わり続ける。
この瞬間も変容していく。
一瞬一瞬。
それを抱きしめたい。
それを抱きしめたくて、曲をかくのでしょう。
自分を抱きしめたくて。
この世界を抱きしめたくて。
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