最近「世界が目を覚ますのなら」というSUPER BEAVERのアルバムを
毎晩寝る前に聴いてる。大好きなアルバム。本当に大好きなアルバム。
今日、このアルバムを聴いて号泣してしまった。声をあげて泣いてしまった。
そんなの何年かぶりなので、自分でもびっくりした。それは感動の涙じゃない。
悔しさ、悲しさ、怒り、憤り。。。
ボーカルの渋谷さんの「都会のラクダ」という本でこのアルバムの顛末(てんまつ)
について知った。この素晴らしいアルバムが評価されず、わけのわからない会社に
このアルバムのツアーマネジメントを任せて、多額の借金を抱えたこと。
「うそでしょ?」って思った。
洋楽のオルタナティブロックの要素と地に足のついた日本語のメロディーが絶妙に
融合した無類の名曲「それでも世界が目を覚ますのなら」が入ったこのアルバムがそんな仕打ちを受けたなんてショックだった。
「それでも世界が目を覚ますのなら」はpop musicとして究極の場所にいけた曲だと思う。奇跡のような一曲。
youtubeで初めて聴いたとき、驚いた。「すごい」の一言。
90年代聴いた世界中を席巻してた、洋楽のビッグバンドに少しもひけをとらない、ソングライティング。音のダイナミズム。完璧で力強いメロディー。深い人生観に立脚した詩的でpopな歌詞。見事で丁寧で言うことないバンドのアンサンブル。渋谷さんの悟りきったような歌声。
すべての面で完璧で、ただ「すごい」。
他の収録曲も素晴らしい。丁寧に人生から紡ぎだされた曲たち。すごく洗練された大人のpop music。丁寧な演奏とサウンドプロダクション。心に沁みる優しい歌声。
そんなバンドが、曲たちが10年も前に私の知らないところで鳴ってた。
その事実がもどかしかった。
このアルバムから感じる音楽への情熱、エネルギーに私も感電してしまった。
それなのに。。。
音楽の世界ではこういうことが往々に起こるとはわかっているけど、納得できなくて
泣いてしまった。そのときの4人の気持ちを思って。
こんなに最高の音楽をつくったのに、もしかしたら自信を失ってしまったかもしれない。
10年前、肩を落として歩いてたかもしれない。そう思うとやるせなくなった。
そのときの4人に走り寄って「このアルバム、まじで最高だよ!」って声をかけたくなった。そしてこの10年、頑張ってくれてありがとうって。私にこうしてたどり着くまで。
相当、悔しかったと思う。悔し涙も流したかもしれない。でも音楽をやめないでくれた。
そのことに心からありがとうって言いたい。
「だから命をかけてるんだ。そうだろう?」
この曲の歌詞のとおり、命をかけてつくられた音だと思う。
そういう生き方を貫いてきたSUPER BEAVERを心から尊敬します。
本当に理屈抜きにいいアルバム。いつか再評価されてほしい。
みんなに聴いてほしい。久々にそういう作品に出会えた。
ありがとう。
ありがとう。毎日、私の胸のなかで鳴ってくれてありがとう。
そして気づかなくて、ごめんね。
そこで鳴っててくれてたのに。
「音楽への情熱」をありがとう。
本当にありがとう。
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