桜のころ

ひさしぶりに生きていることが

せつなくなった

桜はやっぱり特別な花だな

春という季節の特別さが一気に胸に迫ってきて

私はとまどう。苦しくもあり、せつなくもあり・・・

まぶしくて直視できない感じ

今、地球の向こうで起きていることが

まるで嘘のように咲き香る。春。

「生きている」という奇跡を見せつけるかのように・・

チューリップの花にも出会った

「かわいい」という感情を閉じこめたかのような

キュートな花。そのすべてが愛らしい。

春は不思議な季節だ

花々。草木。鳥。虫。

すべてが、まるで「せーの」で一気によみがえる

あたたかな太陽の陽ざしとともに。

当たり前のことが、当たり前でなくなっていく世界で

当たり前のように地球の運行に合わせて

やってきた春。咲いてくれた桜。

なんだか「ありがとう」を言いたくなった

こんなに美しいものが、この世に存在するんだって

はっとした

美しいものは心を蘇生させる力があると思う

美しいものに触れると心はまっすぐになれる

だから美しいものにあふれた、この春に感謝したい

とまどったりしないで、そのありのままを受け止めたい

そういう自分でありたい

この美しい季節にまた出会えたことに感謝しよう

今日は頬に茶色い印のついた、かわいい小鳥のつがいにも会った

せっせと桜の花をつついていた。その姿も愛らしい

かわいいものであふれた春

まだまだ堪能しよう

胸をときめかせて